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外壁塗装の垂れや流れとは一体何?原因や対策方法について
外壁塗装の不具合の一つに塗料の垂れや流れがありますが、これは塗装業者や作業者の技術が未熟な場合にも起こりますが、塗料の希釈方法や塗り方を故意に変えることによっても起こりますので注意が必要です。
ここでは、垂れや流れが起きる原因、対策方法、予防方法などについて説明します。
外壁塗装の垂れや流れとは?
外壁塗装における垂れや流れとは、垂直面に塗料を塗ったときに塗料が下方向に垂れ下がって流れてしまい溜りや縞状の盛り上がりになって硬化する不具合のことを言います。
塗料の粘度が低くて流動性が大きいと、乾燥する前に流れてしまい垂れや流れという不具合になります。
外壁塗装の垂れや流れが起きる原因
外壁塗装における垂れや流れは、塗料の粘度や流動性に問題がある場合に発生し、塗料の合成樹脂や顔料の種類と量、希釈剤の量などによって変わってきます。
垂れや流れの原因の一つに塗料の粘度が低すぎることがあり、一般的には希釈剤が多すぎて粘度が低くなってしまい、塗布したときに垂れて流れてしまうことが考えられます。これには、作業者が希釈剤の量を間違えてしまった場合と故意に塗料を薄くする場合とが考えられますが、後者は塗料の使用量を少なくするために行っていると考えられるため、悪質なケースと言えます。
外壁塗装で使用する一般的な塗料には水性塗料と油性塗料がありますが、希釈剤は水性塗料の場合は水、油性塗料の場合はシンナーです。塗料には、メーカーが規定している希釈率(塗料に対してどれくらいの量の希釈剤を混ぜるかの割合)が決まっており、これを守らないと、塗料が持つ本来の性能や耐久性を発揮できません。
もう一つの原因は、塗料を厚塗りしていることが挙げられますが、これも作業者の技術が未熟な場合と故意に行っている場合が考えられ、後者の場合は厚塗りすることによって塗り回数を減らそうとするもので、やはり悪質なケースです。
その他の原因としては、外壁の塗装面の温度が高温または低温の場合が考えられます。高温の場合は、塗料の粘度が低くなるため垂れや流れが起きやすくなりますし、低温の場合は、希釈剤であるシンナーの蒸発が遅くなり塗料が長い間流動性をもつため垂れや流れが起きやすくなります。
外壁塗装の垂れや流れが出たときの対策方法は?
外壁塗装の際に塗料の垂れや流れが発生した場合は、垂れや流れの箇所を研磨して削り再塗装して補修します。
外壁塗装の垂れや流れはしっかり予防しよう!
外壁塗装時の塗料の垂れや流れが発生しないようにするには、次のような予防方法が考えられます。
・メーカーが規定する希釈剤で規定通りの希釈率とする。
・塗り1回あたりの規定の膜厚になるよう適量を守り厚塗りしない。
・希釈剤のシンナーを速乾性のものに変更する。
・外壁の塗装面の温度が高温または低温の場合を避ける。
しかしながら、希釈剤や厚塗りについてはいずれも塗装業者に悪意がない場合に有効な予防方法であり、故意に規定以上の希釈剤で塗料を薄めたり、塗り回数を減らすために厚塗りをするような塗装業者に対しては無意味なものとなります。
外壁塗装の垂れや流れは、遠目にはわかりにくいものですが、塗装工事完了後にじっくりと見て回ると発見できることがあります。良心的な外壁塗装業者は、そもそもこのような不具合を起こさないと思われますが、万一施主から指摘があった場合には必要な対応をしてくれます。
しかし、いわゆる悪徳業者の場合には起こるべくして起こった不具合とも言えますので、いろいろと言い訳をしてうやむやにしようとすることも考えられます。
以上のことからも、外壁塗装の垂れや流れを防ぐには、技術力のある良心的な業者を選ぶことが重要だということがおわかりになるでしょう。
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