世田谷区 S様邸修繕工事
世田谷区にある戸建の修繕工事を行いました。
工事情報 | |
修繕工事(バルコニー防水・手摺塗装・下地調整・天井雨樋補修) | |
構造 | 2階建て |
工事前
工事後
工事の特徴
防水塗膜保証年数:10年
材料メーカー:サラセーヌ
工法:SD-KK20Tフッ素
今回はバルコニーの防水と手摺の塗替えを行いました。手摺は錆止め塗料塗布→シリコン塗料を2回塗布しています。
工事の様子
【防水工事】
ケレン
防水層を形成する前処理として、下地の錆や汚れを除去します。
下地の状況にもよりますが、下地の処理・清掃を入念にやることで耐久年数にも差が出てきます。
下地調整
既存下地の不良部(ひび割れ・浮きなど)の補修をして凸凹をなくします。
防水層を形成する工程上、下地の処理をしっかりと行うことが重要になります。
下地の劣化箇所の補修をしっかり行い、平滑にすることで下地塗料・防水塗料の密着性がよくなり、防水性能も高まります。
入り隅部シーリング
入隅とは、二つの壁が内向きに入りあってできる角の部分(凹になっている角)のことです。この角の部分に補強のためのシーリング材を埋めていきます。
凸凹のある部分は平面部分よりも劣化しやすいため、入り隅シーリング材で補強します。
そうすることで、入隅からの漏水を防ぎ、マンションの揺れや振動に対して影響を受けやすい部分を守ります。
プライマー塗布
【日本語で最初の意味】
下地とウレタンとの密着性を高めるための塗料です。そのほかにも、小さなひび割れなどを補修する役割があります。
注意点としては、プライマー塗布後は24時間以内にウレタン塗料の一層目を行う必要があります。
また、極力風のない日に行わないと塵やゴミがついてしまいますので、強い材料のため体につかないよう注意が必要です。
メッシュ貼り
【メッシュシート=補強布】ガーゼのような網目状のシートで、防水層の強度を増す補強シートです。
メッシュシートを下地に貼ることで、下地が衝撃や歪みで動いても上の防水層への影響を緩和させてひび割れを抑制する役割があります。
また、塗膜防水内に補強布が入ることで強度を保ちウレタン塗膜防水が切れにくくなります。
工程は防水層を作る前のため、作業後にはメッシュの確認ができません。よって写真などでしっかりと貼った事を確認する必要があります。
ウレタン塗膜防水 1層目塗布
ウレタン塗料による防水を作る作業は、2回塗りでより強度な防水層を作ります。
ウレタン防水は液体で防水層を形成するので、下地の形状になじみやすく、継ぎ目のない防水層が出来上がります。
複雑な場所でも問題なく施行することができるため、防水工事で最も使用される工法です。
ウレタン塗膜防水 2層目塗布
1層目が完全に乾いたら2層目を塗布します。2層目の塗布により、メーカーの推奨する必要な厚みになり、本来の力を発揮します。
ウレタン防水は2回塗りをすることで、適正な塗膜厚を確保し、耐久性能を高める。
注意点:新築や施主が見ることができない位置での作業の場合、この2層目を行わず一層目のみで終わらせてしまう悪徳業者が後を絶ちません。
工事写真などで必ず作業の確認が必要です。1層目のみでも防水層のため雨漏りは防ぎますが、本来の耐久年数は発揮しません。
トップコート塗布
トップコート=防水層のコーティング塗料
直接外気に触れる部分は、紫外線や風雨の影響によりダメージを受けていきます。
ダメージを受け続けることで、防水層の劣化が進み防水の機能が失われていき、雨漏りや建物内部の腐敗に繋がっていってしまいます。
そこで防水層にトップコートを塗り、防水層を保護しダメージ軽減させます。
注意:トップコートは保護の役割であり、防水性能はありません。
工事後
工事完了後の写真になります。
【手摺塗装】
ケレン
手摺に関しては、鉄部をヤスリで擦り、塗料の付着をよくするために錆や汚れを落とします。
鉄部は塗料の付着が悪いので、ケレンが不十分なまま塗装をすると、塗装後2~3年で剥がれてくることがあります。
錆止め塗料塗布
錆止め塗料(金属の腐食を防ぐ効果のある塗料)を塗布します。
金属の表面に皮膜を形成し、錆の原因である水や酸素を遮断・除去することで錆や腐敗を防げるために行います。
塗料の密着を良くするために 塗布する部分が錆びていなくてもケレン作業は行いましょう。ケレン作業は錆止めの効果を発揮させる為に一番大切な作業です。
シリコン塗料1回目塗布
錆止めの上からシリコン塗料を2回に分けて塗布します。
錆止め塗料は、下地に対する密着力や錆の抑制効果は優れているものの、紫外線に対し非常に弱いため、それに対する保護のため上塗り塗料を塗る。
塗膜に充分な厚さをもたせるために上塗りは二度に分けて行います。
錆止めの上から鉄部に何度も塗装を重ねると、塗膜が割れてしまい剥がれやすくなる面もあり、ただ「塗り重ねれば良い」というわけではない。
シリコン塗料2回目塗布
錆止めの上からシリコン塗料を2回に分けて塗布します。
上塗り材を2回塗ることによって、初めて適正な塗膜厚が確保され、その塗料の耐久性を十分に発揮される。
塗料選定もさることながら、適正な作業工程や塗装工程が耐久性を発揮させる重要な役割となる。
中塗りを行った際、塗料が蒸発して気泡ができたりします。この気泡はそのまま残ってしまうので、2回目の上塗りでその気泡を埋める役割も持ちます。
工事完了
工事完了後の写真になります。
最後に
防水業者を選ぶ際の注意点!
■ 防水工事の契約を急がせる業者
工事の見積書が届いた後、契約まで急がせる業者には注意が必要です。
契約を早くかわすことで他業者の提案や金額を検討させないようにするなどの意図もありますので、焦らずに慎重に契約は行いましょう。
■見積りの詳細について不透明な所が多い業者
詳細が一式となっていたり、材料や工法についての説明不足があるなど、少しでも不安な点があればその都度確認することをおすすめします。
その際、業者の返答が曖昧な場合には注意するようにしましょう。
■訪問営業をしてくる業者
突然営業をしてくる業者には注意をする必要があります。
大幅値引きキャンペーンやモニター価格などの営業フレーズで工事を進めてくる場合があります。
訪問業者全ての業者が悪質な訳ではありませんが、即決をしないなどの注意が必要です。
■極端な大幅値引きをする工事業者
防水工事を行う際には、それなりの施工費がかかります。大幅な値引きをした工事金額にはそれなりの理由が存在します。
例えば必要な工程を省いてしまったり、防水には適していない安価な塗料を塗るなどが挙げられます。
相場価格から大幅なずれがある場合は注意してください。
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