新宿区 Y’sビル4階ルーフ防水工事
新宿区にあるビルのルーフバルコニーの防水を行いました。
工事情報 | |
防水工事 | |
構造 | RC造(鉄筋コンクリート)4階建て |
工事前
工事後
工事の特徴
今回の工事は、打ちっ放しコンクリート建造物のバルコニー平場とバルコニー腰壁の防水工事を行いました。
バルコニーを活用する際、火気厳禁となる防水工法以外のもので施工したいというご要望がありましたので、今回はバークス環境から出しているSクリート工法で施工することになりました。
コンクリートの改質・強化剤であるSクリートアップを塗布し、防水・保護目的に、Sクリートガードを塗布することで、コンクリート床の平場の見た目はそのままに、防水機能を持たせることができます。
バルコニー腰壁にはSクリートアップを塗布し、その上からSクリートカラーを塗布します。
Sクリートカラーは半透明なシロキサン無機質塗料で、コンクリートの風合いを損なわず、自然な仕上がりになる塗料です。
塗装で新築時の打ちっ放しを再現するだけの従来の塗装工事ではなく、塗装前に特殊な塗料を塗布することで中性化したコンクリートをアルカリ性回復させ内部から改質を行うことができるのです。
工事の様子
・高圧洗浄
高圧洗浄既存防水層の表面のコケ・汚れなどをしっかり洗い流します。
洗浄を行わずに新たな防水層を作る工事を行うと密着が弱く数年後に剥がれたり、膨れがひどく発生する場合があるので必ず行う必要があります。
・伸縮目地撤去
劣化した伸縮目地を撤去していきます。
伸縮目地は、コンクリートの熱膨張力を逃すために作られている目地です。一定区画ごとに設けられ変形を吸収します。
コンクリートは自然の力で形が変動するため、動きに対応した処置をとっておかなければ崩壊してしまう可能性が高いのです。
・目地部分にプライマーを塗布
下地との接着力を良くするための塗布剤になります。
ボンドのように、次に塗る防水材を密着しやすくすることと、小さなひび割れなどを補修する重要な作業です。
また、弾性(伸びる)・導電性(電気を通す)など様々な種類のタイプがあり、下地の状況に合わせ種類を変えて対応します。
・コーキング剤を目地に充填
コーキング(シーリング)材で目地を埋めます。ペースト状の建築材料で、時間が経つと硬化します。
・コーキング剤をならす
目地にヘラを押し当てながら、余分なシーリング材を掻き取っていきます。
シーリング材は季節によって固まる時間も変わってきます。
また、手際よく作業を進めないと表面がぶつぶつになってしまうので、ヘラ押さえは時間に合わせ素早く丁寧に仕上がるよう行います。
・Sクリートアップ1回目塗布
Sクリートアップを均一に塗布します。(1回目塗布)
Sクリートアップの特徴:コンクリートの補修・改質・クラック抑制・防水の効果が得られます。
Sクリートアップはコンクリートに塗布すると、素早くコンクリート内部に浸透し、内部からコンクリートを改質・強化経年により中性化の進行したコンクリート、塩害や凍害、アルカリ骨材反応などでひび割れや微細なクラックが生じたコンクリートを健やかに回復させます。
・Sクリートアップ2回目塗布
2回目の塗布は1回目の塗布完了後、塗布面が乾燥してから行います。(乾燥時間:約2~3時間後)
・バルコニー腰壁にSクリートカラーを塗布
コンクリート打ち放し向けの半透明色調整材です。耐候性・退色性・施行性に優れ、コンクリート打ち放しの風合いを損なわず、補修跡などの色違いを自然な風合いで色調整できます。
Sクリートカラーのプライマーとして浸透性コンクリート改質材「Sクリートアップ」を事前に塗布すると、凍害や塩害等といった劣化原因から長期間にわたりコンクリート躯体を強固に保護してくれます。
・Sクリートガードを塗布
平場にSクリートアップを2回塗布後、Sクリートガードを塗布します。
シラン・シロサキン成分を主成分とした高機能な防水材であり、高耐久性の超撥水力でコンクリートを強固に守る塗料です。
塗布後素早く浸透して、コンクリートの表面に超撥水層を形成します。
長期間にわたり高い耐久性で塗布面を保護します。
・施工後
工事完了後の写真です。施工前と比較するための記録写真となります。
施工後の状態をデータに残し、今後の工事の参考にします。
施工後写真をデータとして残しておくことで、次の改修工事の時の参考になります。
最後に
バルコニー・ルーフバルコニー・ベランダなど各名称の違いまとめ
諸説ある場合がありますが、おおむね以下の表の通りです。
バルコニー | 住宅から外に出ている部分のうち、屋根がない場所のこと。
主に手すりで囲われている。不動産物件等では屋根があってもバルコニーと呼ぶ場合もある。 ※バルコニーは上階の住戸のバルコニーの床部分が結果的に屋根の役割を果たすケースが多い |
ルーフバルコニー | 下の階の屋根=ルーフを利用したもので、通常のベランダやバルコニーよりも広いケースが多くみられる。 |
ベランダ | 住宅から外に出ている部分のうち、屋根がある場所。
手すり、もしくは立ち上がり(垂直の壁)等で囲われている。屋根の代わりに庇や軒などである場合もある。 一般的には、ベランダは2階以上にあり、住戸から外に張り出していてある程度の雨風をしのげる屋根のあるスペースのこと。 形状・広さにもよるが、雨の日でもそこで濡れずに過ごすことができ、洗濯物も干すことができる。 |
屋上 | 最上階の屋根の部分が水平な床になっている部分の事。
はしごや階段で外から上る場合もある。 |
テラス | 主に一階で外にそのままつきだしている部分の事。
カフェのテラス席など。バルコニーよりも広めである事が多い。2階でもテラスと言うことがある。 |
この記事へのトラックバックはありません。