豊島区 Wマンションルーフバルコニー防水工事
工事情報 | |
ルーフバルコニー防水工事 | |
構造 | RC造 8階建 |
工事前
工事後
工事の特徴
マンション7Fのルーフバルコニー防水工事と外壁の1部塗装を行いました。
既存の防水層や立上り部分に膨れがみられたため、今回は「通気緩衝工法」を採用しました。
防水層の膨れなどの原因となる余分な水分を脱気筒から外部に放出して防水機能を保たせます。
工事の様子
【ルーフバルコニー防水工事】
高圧洗浄
汚れを洗浄し密着性をよくします。汚れた状態の下地の上に防水層を形成してしまうと剥がれや膨れなど、早期劣化の原因となってしまいます。
ケレン・掃除
既存下地の汚れや劣化部分の除去をします。
下地穴あけ
通気緩衝での施工のため、既存下地にドリルで穴を空けて水分を蒸発しやすくするための下処理をします。
段差調整
立上りの段差を平滑にするため、専用の材料を使用して補修します。
通気緩衝シート貼り
専用のボンドを塗布し貼り付けていきます。しわにならないようにしっかり密着させます。シート表面に小さな穴が空いてるため、下からの水分を脱気筒を通して外に逃がします。
通気緩衝シート目止め
通気緩衝シートを張ったら目止め防水をします。通気シートが濡れてしまったら本来の効果が得られません。通気緩衝工法の工程の中では最も天気を気にしながら施工する工程です。
入隅シーリング
立上りの入隅にシーリング材を充填してヘラで押さえていきます。
プライマー塗布
密着性を高めるために塗布します。接着剤のような役割があります。
改修用ドレン設置
ドレンを全て新しいものに変えることは難しいので、排水口の入り口部分に改修用ドレンを設置します。そうすることで排水口の水の流れがよくなります。
立上りメッシュ貼り
立上り部分の防水工法はメッシュ工法のため、メッシュシートを貼って防水層の補強の役割を担います。
脱気筒設置
通気緩衝工法に欠かせない脱気筒を設置します。脱気筒とは、防水層と下地(コンクリートなど)の間に発生した水蒸気を排気するための筒のことです。
防水塗料塗布 1層目
ウレタン塗膜防水の1層目を塗布します。
防水塗料塗布 2層目
1層目同様に塗布します。ドレン周辺や立ち上がり周辺や脱気筒周辺などしっかりと膜厚をつけて塗布します。
トップコート塗布
ウレタン防水層を紫外線・歩行時の摩擦や汚れから保護します。5年に1度くらいの頻度でトップコートの塗り替えをおすすめします。
【ルーフバルコニー 外壁一部塗装】
ルーフバルコニーの防水工事の他に、一部外壁の脆弱部分を補修し、シリコン系塗料で塗装を行いました。
工事前→高圧洗浄→下地補修→下塗り→中塗り→上塗り→工事完了
最後に
なぜ施工後に防水層が膨れてしまうのはなぜ?
■ 防水層が膨れる原因
建物は長年にわたり雨風にさらされるため、建物自体に水分が含まれていきます。
水分を含んだ建材の上から防水工事を施すと、施工後に太陽などの熱によって温められた水分が、蒸発しようと出てきます。
そのため水分が防水層を下から押し上げる力が働いて、膨れてしまいます。
主に陸屋根やルーフバルコニーなど面積が広い場所で起きやすい現象なので、反対に狭いベランダなどでは発生しにくいという特徴があります。
さらに建物の築年数が古いほど、膨れる現象が発生しやすいです。
■ 通気緩衝工法
通気緩衝シートと呼ばれる防水シートを下地に貼り付け、その上からウレタン防水を塗りつけていく工法です。
ウレタン防水の下にある通気緩衝シートが、建材に含まれている水分を逃がす役割を担うため、防水層の膨れを防止する効果があります。
さらに通気緩衝工法の防水層は軽量であるため、建物に大きな負担がかかりません。
下地の形状が複雑な場合でも施工しやすく、補修も簡単に行えます。
つなぎ目がないため、美観性に優れており、耐久性もあります。
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