文京区 S様邸防水工事
お客様の声:今迄の所総て良かった。数年後の点検などに期待します。
工事情報 | |
防水工事 | |
構造 | 3階建て |
評価(5点満点中) | 5点 |
工事前
工事後
工事の特徴
屋上防水:通気緩衝工法 DST-300ゼロ (防水材メーカー:株式会社ダイフレックス) 保証10年
バルコニー防水:密着工法 DSM-200 (防水材メーカー:株式会社ダイフレックス) 保証10年
■ 屋上には植木鉢や荷物が多数置かれていたため、荷物用の簡易足場を作り、工事中は一時的に移動させる方法をとりました。
工事の様子
高圧洗浄
高圧洗浄で既存下地の表面のコケ・汚れなどをしっかり洗い流します。
施工箇所の表面や既存の防水層の表面は、埃やコケ類が付着して汚れています。
このような状況のまま防水層を形成しても、しっかりした施工はできないため、まず最初に行う下地処理作業が非常に重要となります。
ケレン・清掃
ケレンとは、既存下地の汚れや錆を落とす作業のことです。
塗料と下地との付着をよくするためには非常に重要な前処理です。
下地の状況にもよりますが、下地の処理・清掃を入念にやることで耐久年数にも差が出ます。
既存目地撤去
既存の古い伸縮目地を撤去して新しい目地に付け替えます。
目地(めじ)とは、石・レンガ・コンクリ-トブロックなどの組み積みやタイルなどの貼り付けの際に、部材の接合部分にできる継ぎ目のことをいいます。
コンクリート構造物は、温度による伸縮や外荷重により、変形し伸縮します。そうした場合に、収縮力の弱い目地(経年劣化より古くなった目地)を使い続けると、隙間が空きその隙間から雨水や紫外線が侵入しやすくなります。
伸縮目地は、このようなコンクリート構造物の雨水や紫外線の侵入を防止します。伸縮目地を取り替えることで高い圧縮回復率を維持させコンクリートと目地の間に隙間ができないようにします。
バックアップ材設置(プライマー塗布)
既存目地を撤去したら、目地部分にバックアップ材を埋め込みます。
バックアップ材とは、目地に設けるシーリング材の3面接着の回避、充填深さの調整、目地底の形成を目的として、シーリングを施す目地底に設ける副資材です。
三面接着の場合、建物の構成部材よりも躯体への接着が強固になってしまい、コーキング(シーリング材)の効果が損なわれる場合があります。
その状態で部材へ負担が掛かった際、シーリング材が対応できずに切れたり剥がれやすくなります。 それを防ぐために、まずバックアップ材を埋め、土台を作ることでシーリング材の厚みが調整できます。
バックアップ材を埋め込んだら目地部分にプライマーを塗布します。そうすることで、目地部分にシーリング材を充填した際密着性が高まります。
シーリング材充填
シーリング充填とは、目地や入り隅部をシーリング材で埋めることを言います。
※入隅とは、二つの壁が内向きに入りあってできる角の部分(凹になっている角)のことです。
目地・伸縮目地部分にしっかりとしたシーリング材を充填することで、 防水層との密着性と伸縮性を高めて防水層が下地から受ける景況を最小限にし、しいては防水層の伸縮性能をアップすることになります。
下地補修
既存下地の不良部(ひび割れ・浮きなど)の補修をして凸凹をなくします。
防水層を形成する工程上、下地の処理をしっかりと行うことが重要となります。(カチオンモルタル塗布)
下地を平滑にすることで下地塗料・防水塗料の密着性がよくなり、防水性能も高まります。
通気シート貼り
下地に貼るシートを貼ります。防水槽内の湿気は外に通しますが、外部側の湿気や水は通しません。
防水層に水分が浸入し、湿気となって出ようとした結果防水層が膨らみます。その膨れを防ぐために、通気シートを貼り内部の通気性をよくします。
このシートには通気以外に、建物の衝撃を防水層に伝えにくくする緩衝の効果もあります。
メーカーによっては防水層の上からもシートの模様が見えますが、見えないシートの場合には写真などでしっかり確認が必要です。
ジョイントテープ貼り
通気シートのジョイント部分にメッシュ素材のジョイントテープを貼ります。
通気シートのつなぎ目をしっかり補強しないと雨漏りの原因になる事があるため、つなぎ目部分に密着性を高めるためのジョイントテープを貼ります。
改修用ドレン設置
排水溝の一部を新しいものに付け替える作業です。
排水溝の破損・詰まりなどによって、雨漏りが起きる原因にもなります。
改修工事では排水溝全体の修繕はできないため、排水溝の先端部分を新たに取り付けます。そうすることによって防水効果が保たれます。
ドレンは枯葉などのゴミでつまり安くここが原因での雨漏りが多いのが実態です。
また、水の流れには勾配がかかわるのでしっかり勾配を確認しドレン工事を行わないと、工事個所がプールのような状態になってしまうこともあります。
脱気筒設置
脱気装置とは、湿気の逃げ道を作って膨れを防止するためのものです。
下地コンクリートは日常の雨・屋内の湿気・水分を含んでおり、昼夜の温暖差や太陽熱により水蒸気を発生させます。
この水蒸気によって防水層が膨れ耐久性が弱くなり劣化を促進してしまい、雨漏りの原因となってしまいます。こうした防水層の膨らみを防止するのが脱気筒です。
水蒸気を逃がすことで、防水効果・建物の耐久性保持にも役立ちます。
ウレタン塗膜防水1層目塗布
ウレタン塗料による防水を作る作業は、1層目と2層目の2回塗りでより強度な防水層を作ります。
ウレタン防水は液体で防水層を形成するので、下地の形状になじみやすく、継ぎ目のない防水層が出来上がります。
複雑な場所でも問題なく施行することができるため、防水工事で最も使用される工法です。
ウレタン塗膜防水2層目塗布
1層目が完全に乾いたら2層目を塗布します。
2層目の塗布により、メーカーの推奨する必要な厚みになり、本来の力を発揮します。ウレタン防水は2回塗りをすることで、適正な塗膜厚を確保し、耐久性能を高めることができます。
トップコート塗布
【日本語で一番上に塗るという意味】こちらはウレタン防水材とは異なり、防水性のない保護塗料です。
防水層は外壁塗装に比べて日中ずっと太陽に当たっています。防水層は紫外線にとても弱いので、トップコートを塗布し保護する必要があります。
あくまで保護材ですので、この塗料には防水機能はありません。防水工事を行うと言ってトップコートだけしか塗らないような悪徳業者もいます。
見た目は綺麗にはなりますが、防水効果を得ることはできませんでので注意しましょう。
ドレンエポタール塗装
ドレン(排水溝)にエポタール塗装します。
エポタールは密着に優れた錆止め塗料のことです。
足場ステージ部分補修
①ケレン
余分な錆や汚れを除去します。 |
②プライマー塗布後メッシュシート貼り
プライマーを塗布することで防水塗料との密着性が高まります。 |
③メッシュシートを目止め
メッシュシートをしっかり密着させます。 |
③メッシュシートを目止め
メッシュシートをしっかり密着させます。 |
⑤ウレタン塗料塗布
目止めした上からウレタン塗料を塗布します。 |
⑥トップコート塗布
仕上げに保護塗料を塗布します。 |
バルコニー一部 Sクリートガード2回塗り
Sクリートガードを2回塗布します。Sクリートガードは高耐久性の超撥水力でコンクリートやタイル目地を強固に守ります。
ナノ粒子のシラン・シロキサンを主成分とし、塗布後素早く浸透して、コンクリートやモルタルの表層に超撥水層を形成します。
同時に、内部に深く浸透して空隙を充填し、緻密な吸水防止層を形成します。耐候性にも優れ、長期間に渡って塗布面を保護します。
刷毛やローラーなどでSクリートガードを均一に塗布し、飽和状態となるまでしっかり塗布します。
2回塗りですので、1回目の塗布面が乾燥してから2回目を塗布してください。(乾燥時間は素地や建物の状態により異なります)
工事完了
最後に
■ 工事中に発生する制限について
防水工事期間中には屋上・バルコニー・ベランダが使用できなくなる期間があります。
また、工事中は窓のまわりなどを養生してから防水塗装を行い、塗装後も塗膜が乾燥するまでの養生期間が必要となります。
制限される主な例・・・
- サッシ開閉による換気ができない
- バルコニーに出入りできない
- 所有物の一時的な撤去が必要(植木鉢・物置など)
- 室外機の撤去で一時的にエアコンが使用できなくなる(移動しながら施工可能な場合はエアコンも使用できる場合がある)
※室外機に関しては業者によって対応が様々ですが、1つの例として手摺などに室外機を一時的に取り付けて浮かせる方法があります。
- 大規模な改修工事の期間中は、作業員用の足場の設置によって風通しや日当たりが悪くなる。
- 防水工事の他、外壁塗装がある場合には塗料が飛散る可能性もあるために洗濯物を干すことができない。
防水工事の期間中は以上のような様々な制限が発生するため、居住者にとって苦痛を強いる時期が一定期間続きます。
また足場などが設置されている場合は防犯への対策も必要になってきます。
ですので、今後工事をお考えの方は事前に業者さんの説明会などできっちりと理解を深めた上で工事に備えてもらうことが大切です。
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