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外壁塗装で遮熱塗料を使うメリット・デメリットとは?
外壁塗装に使われる塗料の中でも人気が高いのが外の温度の影響を遮断してくれる遮熱塗料です。
夏は涼しく、冬は暖かい、そんなメリットがある塗料です。
ここではそんな遮熱塗料のメリットやデメリットを徹底解説します。
遮熱塗料とは?
遮熱塗料とは、その名の通り熱が伝わりづらい塗料のことです。
例えば外が35度以上の高温の場合、普通の塗料であれば、外の熱が塗料と外壁を通り中に伝わってしまいます。
そのため、外の温度によって家の中の温度が上昇・下降してしまいます。
遮熱塗料を利用することで、温度が塗料の部分で遮断され、中に伝わるのを防いでくれます。
よって、外が高温でも低温でも、中の温度が合わせて上昇したり下降したりすることなく、快適に過ごすことができます。
遮熱塗料と断熱塗料の違い
遮熱塗料と断熱塗料には、次のような違いがあります。
・遮熱塗料には太陽光の中の赤外線を高効率で反射する顔料が含まれているため、外壁や屋根表面の温度上昇を抑える効果があり、これによって屋内の温度上昇を低くすることができます。
耐用年数は、10年~12年程度です。
・断熱塗料には熱伝導率の低い樹脂などの材料が含まれているため、太陽熱が屋内に伝わりにくくなり温度上昇を抑えてくれます。これに加えて、寒い冬には室内の熱を外に逃がしにくいという保温効果も持っています。
耐用年数は、13~15年程度です。
遮熱塗料を使うメリット!どんな家の外壁におすすめ?
遮熱塗料がより効果を発揮しやすいのは、次のような家です。
1.金属屋根の家:遮熱塗料が最も効果を発揮しやすい家です。金属屋根は熱伝導率が大きいため、太陽熱が金属屋根の表面からダイレクトに建物に伝わり室内が熱くなります。遮熱塗料を塗ると太陽光を反射しますので、建物内の温度上昇を低くすることができます。
2.吹き抜け天井の家:吹き抜け天井には小屋裏の仕切りがないため、屋根の表面温度が直に裏側まで伝わり室内温度を上昇させます。屋根に遮熱塗料を塗ることによって、吹き抜けの暑さを軽減させることができます。
3.2階リビングの家:普段の生活空間が屋根に近く、特に吹き抜けや小屋裏空間がない場合は室内温度がすぐに上昇してしまいます。冬は暖かくて良いのですが、夏場は部屋全体が熱くなります。屋根や外壁に遮熱塗料を塗ることによって、2階のリビングを涼しくすることができます。
4.3階建ての家:特に最上階は日がよく当たり、天井が低く小屋裏空間がないため室内温度がすぐに上昇してしまいます。屋根や外壁に遮熱塗料を塗ることによって、室内の温度上昇を抑えることができます。
遮熱塗料を使うデメリット
遮熱塗料には次のようなデメリットもありますので、事前によく検討が必要です。
1.塗膜が汚れると遮熱効果が発揮しにくい
遮熱塗料は、塗膜の表面が綺麗な場合に高い遮熱効果を発揮しますので、塗膜の表面が汚れてしまうと遮熱効果が低くなってしまいます。
2.材料が扱いにくい
塗装工事を行う職人さんの間では塗りにくい材料と言われており、塗装ムラが発生してしまうこともあるようです。
3.冬場の遮熱効果は建物の温度を低くしてしまう事がある
冬場に遮熱効果で赤外線を反射してしまうと、わずかですが建物が冷えてしまう事があります。冬が長く厳しい地域にはあまり適していないでしょう。
4.色によって効果が違う
もともとの外壁や屋根が、白やシルバー系の場合は遮熱効果はほとんど得られません。白やシルバー自体が熱を反射しやすい色ですので、遮熱塗料に変えてもその違いを感じないからです。反対に今まで黒系だった場合は遮熱効果を多いに感じることができるでしょう。
遮熱塗料の価格相場
一般的なシリコン系塗料に遮熱機能を持たせたサーモアイSiやクールタイトSiなどの場合は、通常のシリコン系塗料と同等の単価(2,600~3,000円/㎡)の商品もあります。
サーモアイ4Fの場合で3,200~3,700円/㎡程度です。
遮熱塗料は標準の時代に!
最近の夏場の暑さは異常と言えるほどですが、シリコン系塗料とあまり価格差のない遮熱塗料も出てきています。
今後はますます遮熱塗料が注目を浴び、標準仕様になるような時代が来るものと期待されています。
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