文京区 マンションマキ防水工事
文京区にある3階建てマンションの防水工事を行いました。
屋上と塔屋はそれぞれ工法を分けて施工しています。
工事情報 | |
防水工事 | |
構造 | 3階建 RC造 |
工事前
工事後
工事の特徴
屋上防水工事:通気緩衝工法 AV‐KK50Tフッ素
塔屋防水工事:メッシュ工法 SD-立ち上がり20Tフッ素
防水施工の下地補修として、笠木の浮きを補修し劣化が激しいモルタルで平滑に、屋上平場に関しては下地に通気穴あけをしてから通気緩衝シートを貼ってウレタン塗膜を塗布しました。
工事の様子
ケレン・清掃
下地を専用のやすりを使ってケレンします。
笠木浮き補修
経年劣化による笠木の浮きを補修します。
①笠木の素地に電動ドリルで穴をあける | ②穴に空気を入れて汚れを除去 |
③エポキシ樹脂を注入してステンレスのピンと共に固定する | ④ステンレスのピンを固定したら、ヘラで平滑にする |
通気穴あけ
素地の通気をよくするため、複数個所穴をあけます。
下地調整
古くなったコンクリートの表面はデコボコしていたり、ひび割れ等があるため、カチオン系のセメントできれいにします。
場合によっては勾配を正すため不陸調整をすることもあります。
これをやることにより、密着性を高めたり、水の溜まりを防いだりします。
入隅シーリング・端部シーリング
既存の状態で目地などが入ってる場合、撤去しそこにシーリング(コーキング)を充填します。
また、既存の排水ドレンを使う場合はその周辺もシーリングします。
水漏れが多く起きやすい部位の強度を高める役割があります。
通気緩衝シート貼り・目止め
専用のボンドを素地に塗布しながら通気シート貼り付けていきます。しわにならないようにしっかりとボンドと密着させます。
初期費用は密着工法と比べて高くなりますが、雨漏りなど水分を含んだ下地に最も効果的な工法です。
プライマー塗布
素地と防水塗料(ウレタン)との密着をよくするための接着剤のような役割があります。
立ち上がり・笠木等メッシュ貼りつけ
立上りとは、施工面の平らな場所(平場)に対して、垂直に移行した垂直部分のことです。その垂直部分にメッシュシートを貼っていきます。
立上りや平場と立上りのつなぎ目であるジョイント部分などもしっかりと防水しないと雨漏りの原因となるため、メッシュシートを貼って防水層の補強を高めます。
ウレタン防水塗膜・1層目塗布
均一に平に塗布していきます。膜厚の目安は大体2~3mm程度が目安です。
ウレタン塗膜防水・2層目塗布
1層目同様に塗布します。ドレン周辺や立ち上がり周辺や脱気筒周辺などしっかりと膜厚をつけて塗布します。
2層目の塗布により、メーカーの推奨する必要な厚みになり、防水層本来の力を発揮します。
トップコート塗布
ウレタン主剤を保護する役目をします。歩行したりする際の摩擦や汚れを保護。防水材ではありません。
トップコートがない防水層は紫外線などの影響を受けやすくなり、劣化が早くなってしまいます。
雨漏りや建物自体の寿命を縮めるおそれもあるので、定期的に点検を行い、5年に一度を目安にトップコートを塗り替えましょう。
脱気筒設置・改修用ドレン設置
脱気筒設置:脱気装置とは、防水層に湿気の逃げ道を作って膨れを防止するためのものです。
改修用ドレン設置:排水溝(ドレン)の一部を新しいものに付け替える作業です。
工事完了
工事完了後の写真になります。次回の工事に役立つ重要な資料になります。
最後に
脱気筒の役割について
通気緩衝工法の際には「脱気筒」を設置します。
防水工事のクレームで一番多いのは施工後の「膨れ」かと思われます。
膨れを防ぐために脱気筒が重要な役割を果たします。
脱気筒とは、屋上の防水層と下地(コンクリートなど)の間に発生した水蒸気を排気するための筒のことです。
マンションやビルの屋上の防水など、面積が広くなればなるほど様々な箇所から水蒸気が集まり防水層が水ぶくれを起こす可能性が高くなります。
その水蒸気を定期的に外に逃がす役割を果たすのが脱気筒です。
脱気筒を取り付ける個数は、施工方法や屋上の面積、脱気筒の仕様によっても異なりますが、約60~80㎡に1つの割合で設置する場合が多いです。
マンションの屋上の面積によって決められた数の脱気筒を設置し、防水層の寿命を縮めないように施工してもらいましょう。
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