外壁塗装の施工手順と各施工工程の作業の内容
外壁塗装にはほぼ決まった施工手順が存在します。
業者や塗装方法、塗料によって施工手順が前後する場合もあります。
ここでは足場組み立てから外壁塗装、足場解体までの一般的な施工手順について解説します。
外壁塗装の一般的な施工手順
外壁塗装の方法としては「サイディング」と「塗装」の2種類があります。
業者によって手順が前後したり、塗装方法や塗料によって施工手順が前後する場合もあります。
一般的に次のような施工手順を取ることが多いです。
1:ご近所へのご挨拶回り
2:足場組み立て
3:外壁と屋根の洗浄
4:外壁の下地補修
5:外壁の下地調整
6:養生
7:下塗り
8:中塗り
9:上塗り
10:作業のチェック
11:足場解体&清掃
各工程の詳しい作業内容や目的などについて詳しく解説していきます。
ご近所へのご挨拶回り
外壁塗装の場合、塗料の臭いがしたり、工事車両が駐車したり、工事の騒音がしたりしますので、ご近所には1週間前を目処に挨拶回りをします。
伝える内容は、以下の4つです。
1:工事期間は、いつからいつまでか
2:工事時間は、何時から何時までか
3:土曜日、日曜日、休日に工事を行うか
4: 所の家や車に養生をするかもしれないこと
足場組み立て
足場の種類には、単管足場、単管ブラケット足場、くさび足場などの種類がありますが、施工現場の状況によって使い分けられます。
足場の外側はメッシュシートで覆います。
足場には、職人の安全を守る他に、施工品質を維持するという役目があります。
職人が安全に作業できてはじめて、その技術を最大限に発揮することができるからです。
外壁と屋根の洗浄
高圧のジェット水流で、外壁や屋根の表面に付着した汚れやほこり、カビなどを丁寧に洗い流します。
網戸やアルミサッシなども一緒に、家の外側を丸ごと洗います。
この作業をしっかりやっておかないと、いくら良い塗料を使って塗装をしても後からハガレやメクレが起きたりしますので、非常に重要な作業になります。
外壁の下地補修
サイディングの目地やモルタルなどのヒビを補修します。
シーリング材などを使ってきれいにし、外壁ボードのジョイント部分やサッシ・建具の周囲コーキングも補修します。
また、外観に木部が使われている場合には、表面はきれいでも中が腐っていることもあるのできちんと確認をして適切な補修をする必要があります。
外壁の下地調整
塗料がハガレないようにするために、塗る前の下準備を行います。
ホコリを取り除いて表面をきれいにし、以前の塗料がハガレかかっていたら取り除きます。
金属部分ではサビを取り除くことも重要です。
金属サイディングの場合は、表面や目地の部分をサンダーなどでわざと細かい傷をつけて「目荒し」をすることによって、塗膜の密着を良くします。
養生
最近の外壁塗り替えではローラー塗装がほとんどですので、あまり飛び散らないと思われがちですが、ローラーでもかなり塗料は飛び散ります。
窓などに塗料がつかないようにマスキキングテープやビニール、ブルーシートなどでしっかりカバーをして養生します。
窓などのほか車、庭の植物などもきちんと養生しておく必要があります。
下塗り
中塗り、上塗りをきちんと密着させるための大事な作業です。
下塗り塗料は接着剤のように外壁と塗料の密着性を高めたり、上に塗る塗料の「吸い込み」を止める役割があります。
家の外側には、外壁、鉄部、木部などいろいろな素材が使われていますので、それに合わせて下塗りも変える必要があります。
鉄部の下塗りの場合はサビ止めを塗ります。
中塗り
下塗り完了後に中間検査を行い、もし塗り残しなどがある場合にはしっかりと補修したうえで中塗りの工程に入ります。
中塗りは塗膜に厚みをもたせるために行います。
これによって上塗り材の補強をし、なめらかな下地を作ることができます。中塗りによって、塗料が本来持っている機能を発揮させ塗装を長持ちさせることが出来ます。
上塗り
上塗りは、仕上げ塗りやトップコートとも言われ、希望の色で塗ります。
一般的に中塗りと上塗りは同じ色です。ローラーや刷毛などのあとが残らないように、また塗り残しがないように丁寧に塗っていきます。
鉄部や木部などで日光がよく当たる場所などは痛みが激しいため4回塗りをして、塗膜が長持ちするようにします。
作業のチェック
上塗りが終わったら作業のチェックをします。
きちんと養生していても、塗料の飛び散りやはみ出しやタレなどが発生することがあります。
養生をはがしながら細かくチェックをして、必要な手直しをします。
またシンナー等を使って清掃も行います。
足場を解体した後ではやり直しができませんので、現場責任者が念入りに最終チェックをします。
足場解体&清掃
現場責任者による最終チェックが終わり問題のないことを確認した後、足場を解体します。
外壁や建物などせっかく仕上げた部分を傷つけないように注意して解体していきます。
足場の解体が終わったら、建物の周囲を清掃し、施主様にお引渡しとなります。
またご近所に作業完了のご挨拶をして全作業の終了となります。
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