目次
外壁塗装には艶有りと艶消し塗料どちらがいいの?違いは?
塗料の艶は、最も輝いて見える「艶有り」と艶がない「艶消し」に大別され、これらの中間の艶も含めて5種類に分類されます。
塗料の艶によって、耐久性や耐候性に違いがあり、メリット、デメリットがそれぞれ存在しますので、ここではこれらについてご説明します。
艶有り塗料と艶消し塗料は何が違うの?
塗料メーカーで生産されている塗料の多くは「艶有り塗料」と言われていますが、中にはメーカーで「艶消し塗料」や中間の艶の塗料が生産されていることもあります。
この場合は、メーカーで専用の添加剤が追加されて艶消しにしているため、メーカー指定の性能が発揮されます。
しかし、「艶消し塗料」の多くは「艶有り塗料」に対して艶消し剤を混ぜ込むことによって、塗布後の塗膜に艶が出ないように調整されています。
この時に混ぜる艶消し剤には「フラットベース」というものがよく使われます。
艶消し剤を混ぜる事によって、塗布後の塗膜表面が細かいデコボコ状になり、この形状が光を分散反射するため艶がなくなって見えます。
ここで注意すべきことは、艶消し剤を使用することによって塗料の本来の性能が低下してしまうということです。
メーカー出荷のままの塗料であれば本来の強度を持っていますが、それに艶消し剤を混ぜているために強度が落ちてしまうということになります。
艶の種類とは?
塗料の艶には「艶有り」「7分艶」「5分艶」「3分艶」「艶消し」の5種類があり、一番光沢度がt高くて輝いて見えるのが「艶有り」です。
「7分艶」「5分艶」になるにつれて光沢度が下がっていき、最も艶がないのが「艶消し」です。
「5分艶」は「半艶」とも言い、「艶消し」は「艶無し」「マット仕上げ」「フラット仕上げ」とも言います。
「艶有り」と「艶消し」の違いには、明確な基準はありませんが、おおよその目安は存在しており、艶有り塗料の光沢度は70以上、艶消し塗料の光沢度は5以下とされています。
艶有り塗料のメリット・デメリット
艶有り塗料のメリットは、光沢があるため新築のように輝いて見えること、艶消し剤を混ぜていないため塗料本来の性能をそのまま発揮することができることなどです。
大きなデメリットというわけではありませんが、塗装直後は光沢がありますが、徐々に艶は消えていき艶消しのような状態に近づいていくということがあります。
艶消し塗料のメリット・デメリット
艶消し塗料のメリットは、高級感のある落ち着いた外壁の仕上がりになるということがあります。
艶を抑えたい場合には、「3分艶」「5分艶」などの好みに応じた調整が可能です。
デメリットとしては、艶有り塗料と比べた場合、艶消し塗料は耐候性で劣ります。
前述のように、ほとんどの艶消し塗料は艶有り塗料の中に艶消し材を混ぜて作られているためです。
本来の塗料の成分以外の物質が混ざっているため、機能に影響が出てしまうわけです。
耐候性が低いと外壁の寿命が短くなる可能性が高いため、塗料選びにおいては重要なポイントの一つとなります。
艶有り、艶消しは好みで決めるのがベスト!
艶有りが良いか、艶消しが良いかについては賛否両論がありますが、最終的には施主の好みで決めるのが一番だと思います。
耐候性だけで比較すると艶有りの方が優れていると言えますが、光沢度が高すぎると「テカテカする」という印象を持つ人もいるため、その場合は艶を少なくすることによって落ち着いた外観に仕上げることができます。
機能と外観のバランスを考え、光沢度をやや抑えた「7分艶」「5分艶」あたりを選んでもよいでしょう。
これまでにご説明したように、どちらでも良いのであれば艶有りを選ぶのが無難だと考えられます。
この記事へのトラックバックはありません。