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外壁塗装で使われる防汚塗料の種類と、そのメリット・デメリット
外壁塗装後のきれいな状態を長く保つためには、防汚塗料を使うと良いと言われます。
塗替え時の費用はかかりますが、その代りに塗替え頻度を減らすことができるため、トータルの費用が抑えられるという効果があります。
ここでは、防汚塗料の種類とメリット・デメリットなどについてご紹介します。
防汚塗料とは?なぜ防汚塗料は汚れを防げるの?
防汚塗料とは、建材表面に汚れが付着しにくくなるように、または汚れが付着しても自浄作用で汚れが落ち易くなるようにするための塗料です。
防汚機能のメカニズムは、メーカーや商品により異なりますが、その多くが親水性を利用しています。
親水性とは、水に対するなじみの良さのことで、建材の表面が水に濡れたとき水滴にならず、そのまま濡れて広がっていく性質のことです。
つまり、親水性をもつ塗膜表面に汚れが付着しても、雨などで濡れた時には塗膜と汚れの間に薄い水膜ができて濡れ広がっていくため、汚れが浮いた状態となり一緒に洗い流されてしまうのです。
親水性を発揮する代表的な材料としては、光触媒があります。
ただ、光触媒塗料は光が当たった時にだけ親水性が発現しますので、光が当たらない場所では防汚機能が発揮されません。
このような場合には、親水性を持つシリコン樹脂塗料やフッ素樹脂塗料が用いられます。
外壁塗装に防汚塗料を使うメリット・デメリット
防汚塗料のメリットとしては、外壁を長期にわたってきれいに保つことができること、耐候性に優れるため耐用年数が長いこと、塗替え頻度を減らすことができることなどがあります。
一方、デメリットとしては、施工費用が高いこと、塗膜が硬いためひび割れしやすいこと、職人の技術・質が塗装の仕上がりを左右することなどがあります。
防汚塗料の種類
防汚塗料の種類は主に次の3種類が使われています。
光触媒塗料
光触媒塗料は、約15年~20年という耐久性を持ち、さらに外壁を汚れにくくするセルフクリーニング機能を持つ優れた塗料です。
セルフクリーニング機能とは、光触媒塗料に含まれている酸化チタンが太陽光に反応することで、外壁に付着した汚れを分解し、そこに雨があたることで汚れを洗い流す機能のことです。
しかし、雨や光の当たりにくい場所では効果が発揮されないこと、施工が難しく専門性が必要なこと、塗膜が硬くひび割れし易いことなどのデメリットもあります。
シリコン樹脂塗料
シリコン樹脂塗料は、現在外壁塗装において最もよく選ばれる塗料の一つです。
その理由は、塗料価格も高くはない割に、耐候性、低汚染性、耐熱性などの性能も有しており、バランスが良いことがあげられます。
一方、ウレタン塗料と比較すると塗膜が硬いため、ひび割れを起こしやすいというデメリットもあります。
フッ素樹脂塗料
フッ素樹脂塗料は、炭素とフッ素の結合が非常に強固なため、紫外線に強く、汚れを弾き、酸性雨に強いなどの特徴を持っています。
耐用年数が約15年~20年と非常に長いため、短い周期での塗替えが難しい大型施設などに使用されることが多いようです。
防汚塗料は高コストパフォーマンス塗料!
外壁の状態は家全体の雰囲気に大きな影響を与えるため、できるだけきれいに保ちたいものですが、塗り替え工事費用を考えると、頻繁に塗り替えを行うわけにもいきません。
このようなときに検討したい塗料が防汚塗料ですが、一般的な塗料よりも高コストです。
しかし、防汚塗料は耐用年数が非常に長いため、外壁の塗り替え周期を2倍近くに延長することが可能になります。
つまり、安価な塗料による塗り替えを短い周期で繰り返すより、高価ですが耐久性に優れた防汚塗料を使用した方が、結果的にコストパフォーマンスが良いということになるわけです。
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