外壁塗装と一緒に樋(とい)も塗装しておいた方が良い?費用は?
建物には「樋」と呼ばれる建築物が設置されています。建物のうち樋を占める面積は小さいものの樋の塗装は必要です。本記事では樋の概要を紹介しつつ、樋の塗装が必要な理由を紹介します。記事終盤では、樋の塗装で使われる塗料の種類についても載せてあります。
樋(とい)とは?
樋(雨樋)とは屋根に溜まった雨水を地上(下水)へ流すための建築物で、屋根の下部に設置されています。屋根に溜まった雨水が地上へ流れる仕組みは下記の通りです。
・屋根に溜まった雨水が樋に向かって流れる
・樋の中に入った雨水が、樋沿いに流れて地上に排出される
なお、樋の主な形状は「丸型」or「四角型」の2パターンに分かれます。昔の雨樋は丸型が主流でしたが、最近建った建物には「四角型」の樋がメインとなっています。
また、樋に使用される素材も下記のように複数の種類があります。
1、塩化ビニール
樋の費用は1本あたり1,000~3,000円台と他の素材と比べて安いですが、耐久性は期待できません。雪の重みや台風などの強風時に破損する確率が高く、樋が破損しないように工夫をすることが大事です。
2、ガルバリウム
ガルバリウムとは、アメリカで開発された金属素材のことです。樋の費用は1本あたり4,000~7,000円台と塩化ビニールと比べて割高ですが、耐久性に優れています。メンテナンスの手間が少なくて済むのが特徴です。
3、銅
樋の費用は1本あたり9,000~13,000円台と高額なこともあり、通常の住宅で使われることは少ないです。しかも酸性雨に弱いため、穴が開いて破損する確率が高いです。
樋(とい)も塗装が必要?
樋の設置後は、定期的に塗装(補修)をする必要があります。樋の塗装をしなければ、樋が錆びたり錆によって雨樋が侵食につながるからです。侵食がすすむと樋の破損確率が高くなって雨水を地上に運べなくなる恐れがあるため、塗装は必要といえます。
ちなみに樋の塗装時期は塗料の種類で異なり、短い場合は「5年程度に1回」。長い場合は「15年程度に1回」塗装します。耐久性がある樋でも表面部は数年経つとボロボロになるため、どの素材の樋にしても塗装は必要になるのです。
樋(とい)の塗装費用相場
ここでは、樋の塗装費用相場を紹介します。費用の内訳は下記の通りです。
1、足場代
樋が高い場所に設置されている場合は、足場を組む費用がかかります。足場の設置費用は、1㎡あたり600~800円、飛散防止ネットを取り付ける場合は1㎡あたり100~200円発生します。
2、塗料代
樋に塗る塗料代は、塗料の素材ごとで違います。樋の塗装で使う主な塗料は下記の通りです。
・アクリル・ウレタン系
1㎡あたり「1,000~1,200円」と、3種類の中でも費用は一番安いです。塩化ビニール・ガルバリウム系製の樋にピッタリな塗料ですが、耐久年数は「7年前後」と短いです。塗り替えまでの時期が短いため、頻繁に塗り替える場合に使った方が良い塗料だといえます。
・シリコン系
1㎡あたり「1,300~1,800円」で、塩化ビニール系の樋にピッタリな塗料です。耐久年数は「10年前後」でアクリル・ウレタン系の塗料と比べると年数は長いです。
・フッ素系
1㎡あたり「1,800~2,500円」と3つの中で単価が一番高い塗料ですが、耐久年数は「15年前後」です。塗装の回数を減らせるためランニングコストを抑えたい人にピッタリな塗料といえます。数十年単位にわたって塗装工事が発生する場合は、フッ素系塗料を使用すると塗装工事の回数を減らせるため塗装費用は安く済みます。
樋(とい)は外壁塗装と一緒に塗装した方が安い!
樋と外壁の塗装を異なる工事日程で行うと「外壁だけの塗装工事で足場を組む」「樋だけの塗装工事で足場を組む」状況が起こってしまうため、工事2回分の足場代が発生します。
しかし樋と外壁塗装で同じ種類の塗料を同じタイミングで塗ると、同一日程で樋と外壁の塗装ができるため工事1回分の足場代で済みます。よって余計な費用を抑えるためには、樋と外壁塗装は同一タイミングが良いといえるのです。
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